- 2026年2月12日
アメリカの予防接種の変更について
すでにご存知の方もおられるかと思いますが、今年の1月5日にアメリカ疾病対策予防センター(CDC)が、これまですべての子どもを対象にしていたロタウイルス胃腸炎やB型肝炎を含む6種類のワクチン接種の推奨を撤回したと発表しました。その結果、子どもを対象にした接種推奨は17種類から11種類となりました。これは、トランプ大統領の指示で、ワクチン懐疑派のケネディ厚生長官の下にCDCに見直しをさせたためで、アメリカ小児科学会は声明で「決定は恣意(しい)的で危険かつ不要だ」と批判しています。
変更になった6種類のワクチンはすべての小児には推奨しないが、リスクの高い場合には個別に保護者が医師に相談の上接種するとしています。しかし、この変更によって接種率が低下し、感染症が再流行する可能性が危惧されています。
CDCは日本も手本としている立派な組織ですが、そこが予防接種を後退させるような見直しをしたことはとても残念です。今回の変更は政策的な影響を強く受けたもので、CDCのワクチン諮問委員会(ACIP)による審議など、通常の手続きを経た上で決定されたものではありません。今回のこの見直しで心配なのは、「推奨しない」=「受けなくても良い」と理解される可能性があることです。
ワクチンの重要性については何も変わっていません。ネットの情報などでワクチンに対して不安や疑問が生じた場合、さらにネットで調べ続けると同じようなサイトに入り続けることになって、いっそう不安が大きくなってしまいます。ネットや書物などで疑問が生じたら、早めに信頼できるかかりつけの小児科医に相談してください。