• 2021年11月28日
  • 2024年10月20日

子どもにとってCOVID-19って?

秋も深まってきました。今年も紅葉が綺麗ですね。先日は湖東三山のひとつ、金剛輪寺に行ってきました。8時半過ぎに着いた頃はまだ人も少なく、ゆっくりと境内の紅葉を楽しむことができました。

さて、はっきりとした理由がわからないまま、とりあえず日本では新型コロナウイルス感染症(以下、 COVID-19)の流行がほぼおさまっています。変異株がデルタ株に置き換わって子どもの感染者数も増えたため、夏休み明けからの園や学校におけるクラスター感染が多発するのではないかと心配されましたが、結果的にはそのようなことはありませんでした。また、厚労省のホームページに掲載されている分科会の資料のなかの学校種別感染経路をみますと、幼稚園と小中学校では7割前後、中学校では6割前後が家庭内感染(家庭内で主として親から子へ感染)で最も多く、園や学校内での感染は数%です。そして、この傾向は昨年から本年9月までの経過で、特に変わっていません。昨年の全国一斉休校に始まり、各種行事の中止やいろんな制限など、COVID-19自体よりもそれ以外の要因による心身の不調を訴える子どもたちが増えています。基本的な感染対策は必要ですが、大人目線から子どもたちに大人と同じ、あるいはそれ以上の対応を求めることはやめていただきたいと思います。

現在、12歳以上の小児においてもワクチンの接種が行われており、さらに5歳から12歳未満のお子さんに対しても接種を行う方向に進んでいます。しかし、日本においては重症化しにくい小児に対する接種には専門家や小児科医の中でも賛否両論があります。重い基礎疾患を持つお子さんには必要だと考えられていますが、健康なお子さんにとってはメリットは少ないですね。ただ、欧米では小児の感染者の増加とともに重症例や死亡者も増えており、最近南アフリカで検出されたオミクロン株の流行動向などによっては、小児の接種のメリットも現状と変わる可能性はあると思います。以下のサイトに、小児のワクチン接種についての討論の録画(YouTube)が観られます。ちょっと長いですが、現時点でのデータや考え方が詳しく語られていますのでご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=Z7fXH6cWBso&t=2s

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