• 2018年11月4日

情報過多の時代

インターネットの普及によって容易に情報を得ることができるようになり、同時に自由に情報を発信できる時代になりました。そのために、今や世の中に情報が溢れている状況となり、ひとつ間違うと誤った情報を正しいと信じてしまう危険性があります。医療に関して言えば、その情報が正しいかどうかの判断の目安として、公の機関からの情報、多くのサイトで同様の内容で出されている情報は、ほぼ信用できると思っていいでしょう。また、情報のもとになっている根拠が医学的に説明できて、学会においても認められているものについては、一部の例外を除けば現時点ではほぼ正しいと思っていただいていいと思います。

一方、個人のブログやSNSの情報は、医学的には必ずしも正しく無いことがしばしば含まれています。あくまで体験に基づくものであったり、場合によっては非常に偏った考えの人が仲間を募っている場合もあります。また、他のサイトにか書かれている内容と大きく異なる内容の情報も、注意する必要があります。ただし、これについては例外もあります。例えば、傷は消毒せず乾かして治すとか、太る原因の一番は脂肪ではなく糖質であることとか、早くから食べさせた方が食物アレルギーを予防できる可能性が高いなど、これまで常識とされていたことが間違いであったということがいくつかあります。

健康に関わることについて不安を持たれる方は多いと思いますが、間違った情報を信じてしまうと病状がさらに悪化したり、医療不信になって適切な医療を拒否する方もおられます。ネットや知人などから現在一般に行われている医療や予防接種などを否定するようなことを見たり聞いたりされた場合、そのまま信じるのではなく、まずは信用できるかかりつけの医師に相談されることをお勧めします。

六甲山頂にて
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