• 2025年4月6日

子どものSNS利用の制限について

新聞などでご存知の方も少なくないと思いますが、オーストラリアでは16歳未満のSNSの利用を禁止する法律を年内にも施行すると言われています。その背景には、SNSが原因で子どもが命を落とす事態が相次いで起こっており、子どもをターゲットにする犯罪組織があるということです。

子どもを持つ親としては、SNSの危険から子どもを守るためにはやむを得ないと考える人も多いと思います。ただ、子どもたちの側からは好評ではないようで、子どもの自由や権利を妨げるという考えや、法律で禁止しても必ず抜け道があって思惑どおりにはいかないという意見も少なくないようです。

アメリカのフロリダ州では14歳未満のSNSの利用を禁止する法律が制定されたり、イギリスやEUでは子どもが有害なコンテンツをみられないように規制されています。日本でもSNSによるいじめや犯罪はしばしば報道されており、子ども家庭庁を中心に課題や対策について検討され始めているようです。SNSの運営会社が利益優先で十分な対策をとれていないことが大きな問題のひとつですが、今後も改善には限界があると思われ、法的な規制も含めて子どもを守る取り組みが重要であることは確かですね。

ところで先日、電車に乗った時に近くの座席にお母さんと小学校の高学年と低学年と思われる2人のお子さんが座っておられました。下のお子さんは寝ていて、上のお子さんはスマホでゲームをしていましたが、時々他のサイトを見ているようでした。お母さんはというと、お子さんにはほとんど目を向けることはなく、少なくとも30分以上ずっとスマホと睨めっこでいろんなサイトをめくり続けておられました。こんな光景は今では珍しくないかもしれませんが、皆さんはどう思われますか?

子どもをネット依存から守るためには、親も一緒にルールを守る必要があります。特にお子さんの前ではスマホの利用を必要最低限にしないと、子どもは自分たちだけ我慢させられることに納得がいかないでしょう。また、ネットには便利で有用な面があると同時に、怖い面もあることを親子で共有し、上手な付き合い方についてふだんから話せるようにしておくことも大事だと思います。

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