- 2021年8月22日
- 2024年10月20日
もうすぐ2学期
夏休みもあと少しで、もうすぐ2学期が始まりますね。今回もまた、新型コロナウイルスの話題です。東京オリンピックが開催される前から首都圏で感染者が増え始め、その後は毎日の感染者数が記録を塗り替え続けています。最近の流行の主流は感染性の強いデルタ株で、若い世代の感染が主体になっていて、小児の感染者数も増えています。とはいっても、少なくとも甲賀圏域ではやはり大人から子どもへの感染が主体であって、子どもから大人への感染やこども同士の感染は決して多くはありません。また、高齢者のワクチン接種が進んだことが大きな原因だろうと思いますが、ここ1ヶ月の感染者のデータをそれまでのものと比較してみてみると、致死率は高齢者においても明らかに下がっているようです。
しかし、感染者数が多くなると重症者も増えますから、コロナに対応できる病床(マンパワーも含めて)は逼迫しています。もっとコロナの患者さんを受け入れる病院を増やせばいいと思われるでしょうけど、現在のコロナに対する感染対策の基準や指定感染症という縛りなどのためになかなか進みません。逆に考えると、これらのハードルがもっと低くなれば重症患者以外に対応できる病院は増えると思います。今後しっかり議論して、これまでとは違った策を打って行く必要があると思います。同時に、一人一人が感染予防対策を続ける必要があります。ただし、さらに新しい対策を追加するのではなく、基本的な対策をきちんと行うことが大切です。もうひとつはワクチン接種ですね。
新型コロナワクチンについては、いわゆるフェイクニュースが出回っています。新しいワクチンには不安もあるのは当然ですが、SNSなどに流れる情報には個人的な考えや科学的根拠のない情報が多く含まれます。正確な情報は厚労省の「新型コロナワクチンQ&A」(https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/)や有志の医師らが正確な情報提供に取り組んでいる「こびナビ」(https://covnavi.jp/)などから入手するようにしましょう。
小児に対するワクチン接種については日本小児科医会(https://www.jpa-web.org/dcms_media/other/Recommendation.21-06-16.pdf)や日本小児科学会(http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=374)が提言を出しているように、基本的には接種を推奨しています。ただ、小児は現在でも重症化のリスクが非常に低いので、まずは親世代の接種が優先されるべきだろうと思います。