- 2020年11月8日
- 2024年10月20日
マスク社会に思う
暑かった夏が終わったら急に涼しくなって、紅葉が美しい季節がやってきました。今月の1日に綿向山に登りましたが、すでに見頃になっていました。スマホの写真では十分に伝えられませんが、なかなかの感動でした。紅葉は何と言っても赤色が目立ちますが、黄色や緑色など複数の色が組み合わさることで調和の美というか、全体として美しさを増しますね。
さて、新型コロナウイルスの流行は春にはいったん収束しましたが、6月末からの再流行は8月前半をピークとして漸減していたものの、最近また少し増加の状態が続いています。私はGoToキャンペーンもあって人の動きが一定以上増えていることが一番大きいのではないかと思いますが、検査数の増加やウイルス自体の変異なども影響しているんでしょうね。幸いなことは、死亡者数が春の流行に比べてそれほど増えてないことです。いくら重症化しにくい若年者の感染が多いとは言え、春よりもずっと陽性者が多い割には死亡者数が増えてないことは事実で、これは現在再び感染者数が増えている欧米でも同様です。もともと封じ込めることは不可能なウイルスですから、医療が崩壊しないようにうまく共存していくしかないと思います。
先日、街中を歩いた時、ほとんどの人がマスクをして歩いているのを見てとても違和感を感じました。一時は、ホームや電車の中でほとんどの人がスマホを触っているのを見て気持ち悪さを感じたことを覚えていますが、今では慣れてしまいました。今度はマスクにも慣れる?いやいや、そんなことはないでしょう。WHOも今年の6月にマスクを推奨する方針に方向転換しましたが、それはいつでもどこでもマスクをしましょうと言っているわけではありません。あくまでも新型コロナウイルスの流行地域において、例えば公共の交通機関やお店、そのほか密が避けられない環境では推奨するということです。マスクは感染している人が飛沫を飛ばして人にうつさないためのものであり、自分を守ってくれるものではないこと、そして手洗いや他人との距離を保つことなどの一般的な感染予防対策の一環であると述べています。
(WHO、マスク着用の指針を変更 https://japan-who.or.jp/news-releases/2006-12/)
また、マスクの効果は鼻と口をしっかり覆う、顔の隙間なく着用する、マスクを手で触らないなど、正しく使用することが大前提です。その意味で5歳以下のお子さんのマスクはほとんど意味がないか、むしろ感染リスクを上げる可能性もあります。
(WHO、こどものマスク着用について https://japan-who.or.jp/news-releases/2008-10/)
さらに、喘息などにより呼吸障害がみられる場合(呼吸が速い、粗い、肩呼吸など)はマスクをすることにより酸素濃度が低い空気を吸うことになるので、呼吸状態をさらに悪化させる危険もあります。運動中のマスク着用も心肺に負担をかけるので危険です。今流行りの「鬼滅の刃」の主人公の炭治郎が空気の薄い山中でいきなり全力でトレーニングをする場面がありますが、マスクをして運動するのもこれと似ています。“鬼殺隊”に入ろうとしているのでなければ、やめてくださいね。