• 2022年1月17日
  • 2024年10月20日

いよいよ次のステージへ

年明けからオミクロン株の流行が急拡大していますね。前回のブログから1ヶ月ちょっとで、こういう記事を書くことになってしまいました。しかし、幸いにも今回の変異でウイルスの感染力が高まったものの、重症化は明らかに低いことがわかってきました。その理由として、今回のウイルスは上気道で主に増え、それより奥の気道では増えにくいため肺炎を起こしにくいという研究結果が出ています。つまり、よりふつうの風邪に近くなったということになります。アメリカでもエッセンシャルワーカーの感染者や濃厚接触者が増えたために社会生活に大きな影響を与えていますし、沖縄でも多くの医療従事者が勤務できない状況が報道されています。もはや感染を抑え込むなどという発想から本当の意味での共存の考え方に切り替えて、このウイルスへの対応を変えていかないと立ち行かなくなる状況になってきていると思われます。

さて、感染力が強くなったため、お子さんの感染も増えてきています。しかしこれまでと同様に、子どもにとってCOVID-19は決して怖い病気ではありません。これまでよりもさらに感染対策を強化する必要はなく、手洗い・換気・マスク(乳幼児を除く)などの基本的な感染対策を続けていただいたらいいと思います。もうひとつ大事なことは、大人も子どもも、発熱や喉の痛みなどの風邪症状があったら無理して登園・登校あるいは出勤しないことです。体調不良の時は休むというのは本来は当たり前のことなので、それは今後もふつうになるといいと思います。

3月から5歳~12歳の小児に対してもコロナのワクチン接種が始まる可能性が高そうですが、前回のブログにも書きましたように全年齢層の中でもっとも重症化しにくいこの年代のお子さんにとっては他の年代と比較してメリットは少ないように思います。また、ワクチンの感染予防効果が低下していることから、接種しているからといってふつうに生活できるわけでもなく、感染して人にうつさないという保証もありません。そのため、接種が始まるからといって急いで接種する必要は無いと思います。ただし、重大な基礎疾患や肥満のあるお子さんなど、重症化リスクを有する場合やご家庭に免疫が低下している人がいる場合などは接種を考慮した方がいいと考えられています。接種するかどうか迷われる場合は、ご相談ください。

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