湖南市、小児科、のむら小児科

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予防接種

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予防接種について

予防接種の目的は、感染症およびその合併症から個人を守るとともに、集団あるいは社会を守ること、さらには免疫力が低下しているひとを守ることです。感染症が猛威を振るっていた時代は、集団防衛が個人防衛よりも優先されましたが、ワクチンや衛生状態の向上によって疾病の発生が少なくなってきますと、集団よりも個人の方が重要視されるようになってきました。そして、ともするとワクチンの恩恵を忘れがちになり、まれな副反応が強調されすぎてワクチンの必要性が薄れてしまったような誤解が生じてきます。しかし、過去の教訓が証明しているように、現在はワクチンによって流行が抑えられている疾患も、少し手を緩めれば再び流行し、死亡したり合併症に苦しむ患者さんをたくさん生み出すことになります。

ワクチンの接種後にはある割合で、生体にとって不利益な反応(有害事象)が起こります。その中には本当の副反応も含まれますが、これは注射後の局所の発赤や腫れ、一過性の発熱などで、重篤なものは非常に稀です。一方、接種後の帰宅途中に蜂に刺されることもあるかもしれませんが、これは有害事象ではありますが予防接種と無関係であることは明らかです。また、インフルエンザに感染した潜伏期にインフルエンザワクチンを受けて翌日に発熱した場合も有害事象ですが、これもおそらくワクチンとは無関係です。しかし、実際にはこうした有害事象がしばしば副反応と混同されたり、誤解されているのが現状です。

最近はワクチンの安全性ばかりに注目される傾向がありますが、ワクチンのメリットとデメリットを考える場合には安全性とともに、接種することによる有効性についてもしっかり目を向けて、両者をきちんと評価した上で客観的に論じられなければなりません。マスコミやネットの情報の中には偏った情報やデータに基づく記事が少なからず見受けられますので、疑問や不安がある場合はかかりつけの小児科医に相談してください。なお、予防接種と因果関係があると認定された重篤な健康被害に対しては、定期接種であれば予防接種法に基づく健康被害救済制度、任意接種であれば医薬品副作用被害救済制度により保証されます。

ワクチンデビューのお子さんへ

予防接種はその意義と接種前後の注意点、副反応および健康被害救済制度などについて理解した上で受けていただく必要があります。また、特に乳幼児期には接種時に発育状態の評価や疾病の早期発見・早期診断、そして必要に応じて治療や管理をしてもらうことも大切であり、お子さんをトータルにみてもらえる、かかりつけの小児科医のところで受けられることをお勧めします。

当院では水曜日の午後に、初めてワクチンを受けられるお子さんのための時間を設けており、接種前に予防接種についての説明、身体計測および全身の診察を行い、必要に応じてお子さんのケアについてアドバイスをさせていただいております。また、接種後に体調変化がみられた際には、診療時間外でもできる限り対応させていただいています。なお、水曜日の午後が都合の悪い方については、ご相談の上対応させていただきます。

ヒブ・小児肺炎球菌ワクチンについて

細菌性髄膜炎は2歳までの乳幼児に多く見られ、数%は劇症型で24時間以内に死亡し、乳児の10~20%は神経学的後遺症を残すとされています。細菌性髄膜炎の約60%はインフルエンザ菌b型(ヒブ)によって起こり、約30%が肺炎球菌によって起こるとされています。ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンを接種することによって細菌性髄膜炎の8~9割が防げるとされ、無駄な抗生物質の使用も減らせます。わが国ではいずれも2013年4月から定期接種になり、小児肺炎球菌ワクチンは11月からそれまでの7価ワクチンから13価ワクチンに切り替わりました。
生後2ヶ月から接種でき、接種回数は初回接種年齢によって異なります。大切なお子さんを細菌性髄膜炎から守るために、2ヶ月になったらできるだけ受けてください。また、早期に免疫をつけるために、できるだけ同時接種をされることをお勧めします。

ロタウイルスワクチンについて

ロタウイルスは冬期に主として乳幼児に流行する嘔吐・下痢症の代表的原因ウイルスで、頻回の嘔吐と下痢のためにしばしば脱水症を引き起こし、またけいれんや脳症を起こすこともあります。ロタウイルスは何度か感染することがありますが、2回目以降に感染すると重症化する可能性が低くなるので、ワクチンは2回以上接種します。現在は100カ国以上で使用されており、ワクチンにより点滴や入院を必要とする重症例を90%以上予防できるとされています。2011年11月21日にロタリックスが発売され、さらに2012年7月20日からロタテックというワクチンも販売が開始されました。
初代のロタウイルスワクチンで腸重積という病気の頻度が増えたというデータが出たことから、いずれのワクチンも1回目の接種を生後15週目までに受けていただき、ロタリックスは生後24週までに、ロタテックは生後32週までに接種を完了していただきます。いずれも経口の生ワクチンで、ロタリックスは2回、ロタテックは3回接種となっています。

ロタリックスはもっとも流行しやすく重症化しやすい1種類のウイルスに対するワクチン(1価ワクチン)であるのに対して、ロタテックはこれを含む5種類のウイルスをカバー(5価ワクチン)しています。なお、1価ワクチンのロタリックスは交差免疫によって他の種類のロタウイルスにも有効であることがわかっており、重症化予防における両者の有効性についてはほぼ同等とされております。なお、当院では特にご希望がなければ、2回接種のロタリックスを接種させていただいております。

日本脳炎ワクチンについて

2010年度から各市町においても積極的な接種勧奨が再開されました。湖南市においても標準的な接種開始年齢である3歳のお子さんはもとより、7歳半までのお子さんを対象として定期接種が再開され、9歳から13歳までのお子さんについても希望があれば接種できます。さらに2011年5月20日から、1995年6月1日~2007年4月1日生まれの方については、6ヶ月から20歳未満の間に定期接種として受けていただける様になりました。ただ、これについては市町によって公費助成の対応が異なりますので、予防接種担当窓口にご確認ください。接種が完了していないお子さんについては、早めに受けてください。
以前のマウス脳由来のワクチンの接種の差し控えの原因となった急性散在性脳脊髄炎(ADEM)はウイルス感染やワクチン接種後に起こりうるまれな合併症ですが、検証の結果では従来の日本脳炎ワクチンとの密接な因果関係はないと判断されています。新しいワクチンは細胞培養により作成されたもので、このワクチンも安全性が確認されています。
なお、2015年に千葉県で1歳未満のお子さんの発症がみられたことから、日本小児科学会では罹患リスクの高い地域においてはもともと定期接種として規定されている生後6ヶ月からの接種を勧めています。

おたふくかぜワクチンについて

おたふくかぜワクチンは、2015年には海外で121ヵ国で定期接種になっており、ほとんどの国で2回接種となっています。日本でも1989年に麻しん・風しん・おたふくかぜの三種混合ワクチン(MMR)が導入されましたが、その時のワクチンに使用されたおたふくかぜウイルスの株がたまたま無菌性髄膜炎を起こす頻度の高い株であったために、1993年に中止になってしまいました。そうでなければ、今頃はおたふくかぜの流行も無くなっていたのに、たいへん残念です。
おたふくかぜは耳たぶのすぐ下の耳下腺やあごの下の顎下腺などの唾液腺が腫れる病気ですが、合併症として無菌性髄膜炎、感音性難聴、年長児や成人では精巣炎や卵巣炎、膵炎などがあります。おたふくかぜによる感音性難聴は以前は15,000〜18,000人くらいに一人と言われていましたが、最近の報告では少なくとも1,000人に一人くらいの頻度で起こりうるとされ、毎年700人くらいが発症していると推定されています。この難聴はいったん起こると回復は期待できず、重度の場合には補聴器が必要になります。
早期の定期接種化(できればMMRワクチンの再開)が望まれていますが、それを待つことなく受けていただくことをお勧めします。なお、2回目の接種は2~6年後が推奨されています。

MRワクチンの第3期および第4期の接種について

2008年度から5年間、中学1年生と高校3年生を対象に麻疹・風疹混合ワクチンの追加接種がおこなわれていましたが、接種率は必ずしも満足のいくものではありませんでした。2回の麻疹ワクチンの接種が済んでない方は免疫が不十分ですので、ぜひかかりつけ医に相談の上、接種を受けてください。

ポリオワクチンについて

ポリオは永久的な神経マヒを残す怖い病気で、わが国においても経口生ワクチンの導入によって患者さんはあっという間に減少し、1980年を最後に野生ポリオによる患者さんはみられておりません。一方で、ワクチンに関連したマヒが少数ながら報告されており、これが起こらない不活化ワクチンへ(注射)の移行の必要性が以前から言われていました。
2012年9月からわが国でも不活化ワクチンが導入され、さらに11月からはDPTワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)に不活化ポリオワクチンが入った4種混合ワクチンが使用できるようになりました。最近またポリオの流行拡大がみられており、規定の回数の接種をきちんと終了するようにしてください。

B型肝炎ワクチンについて

B型肝炎は母子感染や乳幼児期の水平感染(父親、家族、友人など)などの場合に持続感染となりやすく、その一部は慢性肝炎から肝硬変へと進行し、肝臓癌を併発します。また、最近では慢性化しやすいB型肝炎ウイルスが増加してきています。外国の多くの国々ではすべての赤ちゃんにB型肝炎ワクチンの接種がおこなわれていますが、わが国においても2016年10月からようやく定期接種になりました。定期接種の対象者は生後1歳未満のお子さんです。ただ、定期接種の対象から外れてしまっているお子さんにおいても、B型肝炎ワクチンはぜひ受けていただきたいワクチンです。年齢を問わず受けていただけますので、いつでもご相談ください。

定期接種と任意接種

日本では、予防接種に「定期接種」と「任意接種」とがあります。「任意接種」というと受けても受けなくてもどっちでもいいというように思われるかもしれませんが、そういうわけではありません。たとえば、まだ定期接種になっていないおたふく風邪の合併症として、不可逆性(治らない)難聴があります。2013年にヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンが定期接種になってから、日本でも定期接種のワクチンが増えましたが、それでも先進国・中進国の中ではまだまだ予防接種の後進国です。

任意接種は公費負担がない場合がほとんどなので結構な出費になりますが、お子さんがその病気にかかった時のことと比較した場合、経済的および看護・介護に要する負担を考えると、後者の方が大きいです。未来を背負う大切なお子さんの命と健康を守るために、ワクチンで予防できる病気(VPD)はできるだけワクチンで予防してください。

予防接種の広域化について

2008年度から滋賀県内における定期予防接種の広域化が実施されています。これまで定期予防接種はそれぞれの市町でしか公費で受けられませんでしたが、現在は県内に在住のお子さんであれば、他の市町のかかりつけ医のところでも公費で受けることができます。詳しくは各市町の予防接種担当の窓口にお尋ねください。広域接種を希望する旨を伝えれば必要書類が郵送されてきます(地域によってはより簡便なところもあります)ので、接種を受けたい医療機関に予約してください。

インフルエンザ予防接種

インフルエンザ予防接種予診票がダウンロードいただけます。
インフルエンザ予防接種を実施するにあたって、注意事項をよく確認いただいた上で、受けられる方の健康状態を把握するために、予診票に詳しくご記入下さい。

インフルエンザ予診票ダウンロード

なお、今シーズンのインフルエンザワクチンは予約を終了いたしました。来シーズンは9月上旬に予約を開始する予定です。開始前にはホームページでお知らせします。なお、当院では来シーズンも今回と同様に、3歳から9歳で前年に受けられておられる場合と9歳以上のお子さんについては1回接種とさせていただきます。

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