湖南市、小児科、のむら小児科

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常備薬

それまで元気にしていたお子さんが急に高い熱を出したり、お腹を痛がったりといったことはよくあることで、皆さんも経験がある方が多いと思います。しかも、それが夜間や休日だったら心配になりますね。じゃあ、救急を受診? いえ、ちょっと待ってください。
元気にされていたお子さんが急に熱が出した場合、ほとんどは風邪(ウイルス感染)です。救急を受診してもせいぜい解熱剤を処方されるくらいですし、今のようにインフルエンザが流行っている時などはうつしてもらいにいくようなもので、メリットはありません。インフルエンザであったとしても、発熱して半日から1日経たないと検査はしてもらえないでしょうし、そもそも急いで受診する必要はありません。それよりも、自宅で安静にしている方がよっぽどいいです。

自宅で看病する際に、家に解熱剤を置いておくと安心ですね。解熱剤は熱があるからといって安易に使うべきではなく、これが無いとダメってことはぜんぜんありませんが、熱のせいであまり眠れないとか、機嫌が悪い場合には有用なこともあります。ただし、生後3ヶ月くらいまでの赤ちゃんが高熱を出した場合は、尿路感染症や髄膜炎などの細菌感染の可能性が高くなるので、救急を受診してください。

またお子さんの急な腹痛もよくあります。この場合は便秘によることが多いので、まずは浣腸をしてみてください。便が出て腹痛が治まれば、受診の必要はありません。こういうことがちょくちょくあったり、便が固くて排便時に苦しがったり、お尻から時々出血するといった場合には、一度小児科を受診されて便秘の治療を受けられることをお勧めします。

それから、お子さんがケガをしたり、ヤケドをしたりっていうのもよくありますね。こういう時、これまでだったら消毒してガーゼを当てて…でしたが、今は違います。傷は消毒してはいけないし、ガーゼもNGです。すり傷の場合、砂とか土などの異物が入っているときは水で洗って取り除き、サランラップを当てておいて翌日に湿潤療法をされている医師に診てもらってください。ヤケドで水ぶくれが破れた時も、冷水で少し冷やした後でサランラップを当ててください。白色ワセリンがあればそれを傷口に塗ってあげるといいです。ただし、縫合を必要とするケガや、広範囲のやけどの場合等は速やかに医療機関を受診してください。

ということで、サランラップはほとんどのご家庭にあると思いますが、解熱剤(アセトアミノフェン)と浣腸液くらいは常備薬として置いておかれるといいと思います。あと、嘔吐や下痢の時のために経口補水液(液体またはゼリー)なんかもあるといいですね。前々回のブログにも書きましたが、小児救急体制を守るためにもできるだけ不要な救急受診は控えていただきたいと思います。

2018-02-12 21:06:00

インフルエンザ雑感

インフルエンザの流行がピークを迎えました。今シーズンのインフルエンザは12月にA型とともにB型も流行し始め、年明けからはB型が優位になって大きな流行となっています。テレビなどでもしばしば報道され、先日は「隠れインフルエンザ」などという言葉が使われていましたね。

欧米では、インフルエンザの流行期にインフルエンザ様の症状が出たら病院などに行かずに自宅でゆっくり療養し、1週間以上発熱が続く場合には受診、呼吸困難や胸痛などを認める場合には救急を受診するという考えが一般的です。「インフルエンザが疑われたら、早めに受診しましょう」なんてことを言う日本の状況とは大きな違いですね。インフルエンザの患者さんが医療機関に集中すればそれによってインフルエンザ以外の病人や医療従事者にうつす可能性が高く、救急病院では診療業務が停滞して本当に急を要する患者さんの診療に支障が出てきます。これがもっと致死率の高いウイルスであったなら、大変なことになりますよね。また、検査キットや抗インフルエンザ薬がこれだけふんだんに使用されるのも日本ならではなんです。

迅速検査は診療面で重要ではありますが、実際には園や学校の出席停止(欠席扱いにならない)のためというのも多いですね。症状だけではインフルエンザであるかどうかが診断困難なケースが少なくないことや、A型とB型の流行があるため、必要性に疑問を抱きながらも検査をしないわけにはいかないことが多いのが現状です。本来ならインフルエンザが疑われる場合には1週間休んで、しかも欠席扱いにならないというのが望ましいと思うのですが、現実のシステムでは難しいですね。治療薬についても、現在の抗インフルエンザ薬はウイルスの増殖を抑えるもので、発熱期間を1~1.5日短くする程度の効果とされており、重症化の予防効果は確認されていません。しかも、B型では効き目が悪いケースが多いので、当院ではあまりお勧めしておりません。

迅速検査は診察だけでは診断できない病気を診断できるということもありますが、陰性だからその病気ではないとは必ずしも言えず(偽陰性)、逆に死んだ菌やウイルスも陽性と判定するため、「陽性」=「診断」とは限らないこともあります。さらに、保険診療としてのルール(インフルエンザの場合は発症から48時間以内に行った場合にのみ、保険診療として認められる)もあります。

たしかに、微熱くらいでもインフルエンザのことが時々あります。しかし、逆に微熱の患者さんの多くはインフルエンザではなく、軽い症状でも片っ端から検査をすることは医療資源の無駄遣いになります。仮にインフルエンザであっても軽い症状の場合は治療も不要ですし、感染源にはなりますがもともと感染防止には限界があり、こうした軽症例の診断をつける意味は無いと思います。この状況、いつまで続くのかなあ…。

2018-02-08 17:29:50

小児救急医療体制の危機

今朝また、綿向山に登ってきました。今日も表参道ルートで登りましたが、7合目からは前回の登山道は通行止めで、冬季ルートに変更になっていました。9時30分前に山頂に着きましたが、山頂手前で霧氷を見ることができました。ヤマレコを見ると、昨日はもっと広い範囲で綺麗に見えたようです。身近な山でこんな景色が見られることに、あらためて感動しました。

さて、話は変わりますが、2週間ほど前から園児を中心にウイルス性胃腸炎が流行してきており、インフルエンザの流行シーズンも近づいてきました。急に吐き出したり、高熱が出たりとかで、救急外来を受診されることも多くなってきます。しかし、実は今、小児救急医療体制が危機的な状態になってきています。甲賀湖南地域においても、病院小児科の廃止や縮小によって小児救急医療に対応できる病院は限られ、開業小児科医や大学からの援護はあるものの病院の小児科勤務医は疲弊しており、このままでは遠からず破綻します。そうなれば、本当に急を要するお子さんが適切な医療を受けられなくなります。
例えば急な発熱で受診されるお子さんは大部分がウイルス感染であり、特にそれまで元気にしていたのに急に熱が出た場合、ほとんどは急を要する病気ではありません。熱が出たというだけで救急を受診することは避けていただき、発熱以外の症状についても、まずはかかりつけ医に相談し、連絡がとれなければ日本小児科学会の『小児の救急』というサイトをみていただき、それでも判断がつかなければ小児救急電話相談(♯8000)をご利用ください。小児救急医療体制を今後も存続させるため、皆さんのご協力をお願いします。

2017-12-03 11:53:00

深まる秋

このところ週末に続けて台風が来たり、出張があったりで運動不足が続いていましたが、今日は綿向山に登ってきました。標高1,110m、伊吹山(1,377m)に次いで、滋賀県で2番目に高い山です。昨夜まで雨が残っていたので少し心配していましたが、朝には青空がのぞいていました。7時に近所のウォーキングの相棒と出発して8時前に日野の御幸橋の駐車場に着き、表参道コースを登って9:45に山頂に到着。少し風が強かったけどまずまずの天候で、雪を被った御嶽山もよく見えました。

軽く食事をしてブナの珍変木(幸福ブナ)をくぐり、竜王・綿向縦走コースの分岐部まで歩きました。紅葉のピークはまだ少し先のようでしたが、登山道や木々はとっても綺麗に整備されていて、落ち葉の絨毯の上を歩くのは心地よくて大満足でした。下山途中に数組の団体さんが登ってこられましたが、当たり前でしょうけど山で出会う人は元気ですね(^^)

昨年4月の終わりにも綿向山に登りましたが、この時は山頂に到着してまもなくガスがかかってきて強い風が吹き始め、あっという間に手がかじかむくらい寒くなったので、すぐに下山しました。自然はときに容赦なく我々に牙をむきますが、一方で無限の美しさと優しさで包んでくれて、生きる勇気と力を与えてくれます。

5月には赤坂山と近江坂に登って春の野草を2回たっぷり楽しめましたが、四季があるっていうのはいろんな自然の美しさと神秘を味わえていいですね。これからさらに秋が深まっていきます。この季節は何かと行事が多くて、なかなかゆっくり秋を堪能することはできませんが、時間を捻出したいと思います。


  • 落ち葉の絨毯

  • 鈴鹿山系

  • 幸福ブナ

2017-11-12 16:39:00

移転・リニューアル

「ホームページをリニューアルして、ようやくブログ始めることができました。8月下旬の移転準備からずっと時間に追われる毎日が続き、夜中に考え出すと眠れなくなるのでなるべく考えないようにしていますが、今朝も4時過ぎに目が覚めてしまって、このブログを書いています(笑)

9月1日から新しい診療所で診療を始めました。建物は京都の緒方建築設計事務所の緒方伸一郎氏に設計していただき、建築施工は山栄ホーム株式会社にお願いしました。
緒方氏は滋賀県内でこれまで5件の小児科医院の設計を担当されており、今回の建て替えを考え始めた時、建物は緒方氏にお願いしようと決めておりました。
設計開始から色々とやり取りをしながら詰めていきましたが、その作業がとても楽しくてウキウキしながらの時間でした。

おかげで、とっても素敵なものに仕上がりました。コンセプトは「人に優しい、落ち着いた空間」ですが、それは待合室や診察室の吹き抜け、照明、床、窓やカーテン、中庭など、いたるところに生かされています。
床の素材はリノリウムという天然素材を使用したもので、抗菌・抗ウイルス効果、脱臭効果および抗アレルギー効果があるとされています。
メンテナンスは少し手がかかりますが、患者さんには安心していただけると思っています。

新しい診療所で再スタートして4週間になり、だいぶ慣れましたが、まだ時にセコムを解除せずに入ってしまったり、院長室の床には未整理のものが少なからずのさばっています…。
今は10月からの病児保育開始に向けて、みんなで細かいところを詰めていってます。
今回病児保育を始めるにあたり、新たに看護師2名と保育士5名がスタッフに加わりました。
これまでのスタッフも、そして新しいスタッフも意欲的にいろんなことに取り組んでくれています。
また、病児保育の方は家内が精力的に頑張ってくれていて(この9月から「マネージャー」という肩書きがつきました)、頼りない院長としては頼もしい限りです (^^;)

今回の移転に際しても、多くの方にお力添えをいただきました。今日こうしてこのブログを書いていられるのも、その方々のおかげだと感謝しています。
さて、今日も1日元気でいきます (^^)v

2017-09-28 10:33:11

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